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PROJECT
ハコモノプロダクツ
HACOMONO PRODUCTS
2005年のデザイニング展がキッカケとなった、製品開発事業のプロデュース。箪笥（たんす）などに代表される「箱物家具」の生産地として栄えた福岡県大川で新たな製品開発事業の一環として行われた「HACOMONO PRODUCTS／ハコモノ・プロダクツ」というプロジェクトです。 大川は、荷船を造る船大工の技術を活かして、「ハコモノ」家具の生産地として栄えてきました。「その箱物の生産地として現在の地位を築いてきた大川の持つ伝統や歴史、バックグラウンドを大切にしながら新しい思想・関係性を提案する」という思いが、この「HACOMONO PRODUCTS/ハコモノプロダクツ」というネーミングには込められています。
DESIGNING? in 2005 triggered a new project which was a production project of product development. The project was named "HACOMONO PRODUCTS." The project was a part of new product development project in Okawa, Fukuoka pref. The town was famous as a production area for HACOMONO furniture which means furniture has box shape in Japanese. There are skills and knowledge of ship-carpenters for making cargo boats in Okawa and they have been utilizing the skills to create "HACOMONO" furniture. There is a meaning of proposing new philosophy and relationships by respecting background, traditions and history in Okawa as production area of "HACOMONO" furniture in the naming of the project.
「HACOMONO PRODUCTS/ハコモノプロダクツ」のために製作した全ツールは、ただ単に情報を伝えるだけでなく、「大川に行ってみたい」と思わせることも一つの狙いでした。そのため、各者に郵送したDM冊子には、各製品の魅力的なディティール写真のみを掲載し、実際に完成したものたちは、大川にて行われる新作発表会場に行かない限り、見ることが出来ないものとしました。
恊働のための人選に当たり、コミユニケーション能力に長けたデザイナーを集めることが重要だと感じ、地元福岡を拠点として活躍されている方、また、他の地域でこのプロジェクトと同じようなことを手がけていらっしゃる方で、このプロジエクトの心意気に賛同して頂いた方々にデザインを依頼しました。みなさん個性の強い方達ですが、決して自分の主張だけを押し付けるようなことはしない方々です。また、大川の可能性を最大限に引き出すために、家具・プロダクトのデザイナーだけに限定せずに、建築家や美術家、ファッションディレクターなどにもデザイナーとしてご参加頂きました。
この企画をプロデュースするにあたって、デザイナーのみなさんには「タンスなどに代表される箱もの家具の産地として栄えてきた、この大川の持つ歴史やバックグラウンドを大切にしながら、それにプラスアルフアすることで生まれる新しい思想・関係性の提案を行って欲しい」という大まかな方向性だけを提示し、商品に対しての具体的な方向付けはしないと決めて取り組んできました。それは、信頼できるデザイナーの方々に、大川の可能性を見つけて欲しいとの考えからでした。出来上がってきた多種多様な製品達を目の当たりにし、この考え方は間違ってなかったのではないかと思います。
またこのプロジェクトを発表する際、多種多様な価値観を持つた人たちの貴重な意見をくみ上げることが出来れば、今後のプロジェクトを成長させるにあたって大きな財産になると考えました。そこで来場者全員に葉っぱのカタチをしたアンケート用紙が配られ、アンケート記入後に、会場の中心に設置された木の幹・枝振りだけをプリントした生地に安全ピンで思い思いの場所に葉つぱを付けて頂きました。「木」を使用して新たに制作された家具により生まれたコミユニケーションの総量が、最後には展示会場に「森」として現れるという、自然ヘのオマージュです。
