TOP - ARCHIVES 2011

ARCHIVE - DESIGNING? 2011

#007 | Learning in a city

街で、学ぶ




テーマを「街で、学ぶ。」として開催した2011年のデザイニング展。アーティストの竹内俊太郎氏が描く福岡のまちをメインビジュアルに、デザイニング展ならではのさまざまな学びの場所が、期間限定でまちの中にあらわれました。一ヶ月間というこれまででもっとも長い会期を設定し、商業施設での展示やイベント、まちの中でのエキシビジョンやワークショップ、トークイベント等、さまざまなイベントを開催しました。また、福岡を拠点とする国際機関「国連ハビタット」を迎えての、私たちが暮らすまち、そして住人主導のまちづくりであるピープルズプロセスに関するシンポジウムなど、デザイニング展が考える「街で、学ぶ」ことが出来る、あらゆる分野を横断したイベントや場所を巡る特別な一ヶ月となりました。

In 2011, a theme of DESIGNING was “Learning in a city.” The main visual was a drawing of Fukuoka city by an artist, Shuntaro Takeuchi, and various places for learning were appeared in the city temporally. The event lasted for a month which was the longest period we’ve ever set up, There were various things were happened like exhibitions and events in department stores, exhibitions, workshops and talk sessions in city. Also, it was a special month with visiting various and borderless places and events which allows “learning in a city,” which including a symposium about our city and “People’s Process” which is the process of creating city, initiated by people who lives in the city.

カラフルな水糸を編み込んで構成されたイムズ会場に、白山陶器(日本)、上出長右衛門窯×Jaime Hayon(スペイン)、 Japonism×LYSTIG (デンマーク他)、Tsé & Tsé associées ×H.P.DECO(フランス)など世界各地の作家や窯元から、時代を超えて集められた様々な陶器を展示しました。


VIORO会場では6日間にわたるワークショップのシリーズを毎日開催。絵を描くこと、ものづくりや映画の上映、デザインに関するトークイベントなど、家族連れでも楽しむことのできるとても良い時間を共有することが出来ました。その様子は写真やイラストと共に黒板に張り出され、展示されました。


まさに今の日本を体現するクリエイター/アーティストを招いて展示が構成されたパルコ会場では、所狭しと並べられた作品とともに、作家自身によるワークショップを開催。まるで作家のアトリエに迷い込んだような会場は、訪れる人たちにとってとても魅力的な非日常の空間となりました。


私たちが考える「次の時代に繋がる新しい価値」を知ってもらい、体験してもらう場所を創りだしたいという想いからNEW VALUE DESIGNという展示を行いました。例えそのひとつひとつのデザインが、互いに接点を持たないように見えたとしても、この展示自体が新しい価値の在り方を投げかける、そんな展示となりました。


福岡に拠点を置く、九州唯一の国連直属機関UN-HABITAT、建築家の藤村竜至氏、建築探求家である坂口恭平氏を迎え、UN-HABITATがその活動の中心とするテーマであるPeople's Processについてのディスカッションを行いました。今、本当に何を考えるべきなのか、本当に必要なものは何なのか。デザインという枠を超えて、人間とまちとの関係の本質に迫る、大変白熱した刺激的な議論の場となりました。