DESIGNING? 2014 | デザイニング展 2014

2005年より開催してきたデザイニング展も、今春で10回目の開催を迎えます。
継続することを目的としてきた活動ではなかったのですが、たくさんの方々にご出展、ご協力をいただき、支えられてきましたおかげで、これまで開催を続けることができました。

この10年で「デザイン」という言葉の持つ意味や役割も、随分と多様になってきたように思います。 単に色やカタチに関わる結果としてのデザインというだけではなく、もっとその手前にある働き方や生き方、暮らし方など、の思考や価値観の問題としてもデザインという言葉が語られるようになってきました。

また、いわゆる「デザインイベント」も完成品を発表して、作品や情報を流通・伝達するための場所から、自分たちを取り巻く社会や環境について、疑問を投げかけたり、みんなで一緒に語り考えるといった「時間と場所を共有する」ような、いわば結果を紹介する場から、その前提を共有するための場としての役割も求められるようになってきたように思います。

回を重ねるごとに、活動を通して出会った素晴らしい人達の活動や作品はもとより、それぞれの生き方、暮らし方、住む場所や仲間達、そういったものも含めて伝えられるようなイベントのあり方を、模索してきたように思います。 そして何より、福岡という街と、そこに暮らす人達といかにしてこのイベントの体験を共有できるかということが、 私たちの大きな関心事となってきました。それは一見するとデザインイベントの枠を逸脱しているように見えるかもしれませんが、地域に根ざして活動する様々な人達とある時間と場所を共有することで生まれる、共通認識や価値観の積み上げがあるのではないかと信じているからです。

そういった意味では、わたしたちが今日までデザイニング展を続けてこれたのは、さまざまな問いを投げかけたり、 たくさんの人たちと時間や場所を共有できた、福岡のまちという居場所があったことなのだと心より感謝をしています。

そこで今年のデザイニング展では、初年度と同じ問いかけをします。





いま、この□に何を入れますか？私たちがこのイベントを始めて10年が経って、デザイナーや、メーカー、この街のお店の人達が今どんなことをデザインに感じているか、改めて問いかけてみたいと思っています。これまでの10年を、これからの新しい10年の糧にできるように、みなさんと一緒に考え、より良いイベントをつくりたいと思います。

2014.02.11 デザイニング展事務局一同

Designing is a design event which introduces interests of designs about daily lives. The aim is to inform people what people who are related to designs are going to design now. Through the design, enjoy the city of Fukuoka and through the experience, we aim to be a connection of people by discovering new values.

DESIGNING is 10th time around and it is since 2005. We have never expected this event last so long. However, so many people were involved, participated and supported DESIGNING. That is why we could keep running this event for ten years.

In this decade, meanings and roles of design have become diversified. Now, design is not just about colors and forms. It’s about sense of values, thoughts and awareness of the issues about how to work and live.

Also, design event itself is used to be a place to present projects, get latest information and see products and works of designers. Now, people expect a design event to be a place to share time and experience by question and discuss about our society and environment.

Every time we held this event, we have been trying to seek the way how to bring word to people about great people who met through our activities, their works, activities, even their ways to live, places to live, families and fellows. And above all, our biggest interest is how to share the experience of this event with people who lives in Fukuoka. At a glance, it seems out of territory of design event but we believe there will be common knowledge and values about our lives through sharing time and space with various people who have roots in local.

We would like to express our gratitude because the reason why we can keep running this event is we have place to question, discuss and share time and places with so many people in Fukuoka. This year, we ask same question.





Now, what would you put in here? Since we started this event, it is been a decade and we would like to ask people who are designer, maker and shop owners and staff again. In order to make experience of this decade to nourishment in next decade, we are eager to create great event by thinking together with you.

2014. DESIGNING.

横浜から福岡へ移住して早二年。とはいっても写真家という仕事柄、通年ノマディックな日々を送っている。九州で過ごしていられるのは年に四ヶ月程度だろうか。だが、ここに暮らすようになって、「日本」を視る目が随分と変わったように思う。それは南方から日本を見つめるということであり、海上の道を行き交う人々や文化と直に触れ合うことで見えてきた、もう一つの顔との出会いである。そんな思いを胸に春風の吹く季節に船に乗り、海上から博多湾を望んだ。ここから旅立つものはアジアと出会い、やがて世界へと結ばれてゆく。

津田 直 / Nao Tsuda
1976年、神戸生まれ。世界中を旅し、ファインダーを通して古代より綿々と続く、人と自然との関わりを翻訳し続けている写真家。2001年より国内外で多数の展覧会を中心に活動。2010年、芸術選奨新人賞美術部門受賞。主な作品集に『漕』(主水書房)、『SMOKE LINE』、『Storm Last Night』(共に赤々舎)、最新の写真集に北極圏にて撮影された『SAMELAND』(limArt)がある。大阪芸術大学客員准教授、大阪経済大学客員教授。www.tsudanao.com

デザイニング展は「デザインがまちを変える」をキーワードに2005年春に福岡で始まった、生活に関わるデザインの面白さを伝え楽しむためのデザインイベントです。私たちの身の回りにある「デザイン」に関わる人たちが「今、何をデザインしようとしているのか?」ということを、デザインを専門とする人だけでなく、より多くの人々へ伝えることを目的としています。

Designing is a design event which introduces interests of designs about daily lives. The aim is to inform people what people who are related to designs are going to design now. Through the design, enjoy the city of Fukuoka and through the experience, we aim to be a connection of people by discovering new values.