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ARCHIVE - DESIGNING? 2012

デザイニング展 2012

#008 | D.I.Y+SHARE"

自分でやってみる、それを誰かと分かち合う

今年のデザイニング展は、去年に引き続き、街で何かを発見したり、学んだりできるような状況をつくっていきたいと思っています。
それは受動的に何かを学ぶというだけなく、もっと能動的に、DIYで何かをつくったり、さらにはそれを誰かと分かち合うようなことがしたい。

3.11 以後、当事者意識という言葉について考えています。自分自身がどんなふうに感じて、自らの立ち位置から何が言えるのか、そして具体的にできる行動は何なのかと。


それは何も震災のような大事件に限ったことではなく、日々起こる些細なこと であっても、1人1人の発する意見や、
行為の集積みたいなものが、自分たちの社会や、街の雰囲気そのものを作っている、1つの投票のように思えるからです。
何かを買うという行為もまた、それぞれの考えと行為のともなった投票行為と言えるのではないでしょうか。


誰かを揶揄するのではく、自分ができることに目を向けていきたい。
そのようなことが、ますます大切になってくるように思います。


いま、私たちが魅力的だと感じるのは、その人の言語や行動で、つまりその人らしいやり方で自分と社会の関係性を構築している
たくましい感性を持った人達です。個々の当事者意識から生まれた様々な行為が、ユニークでクリエイティブであればあるほど、
それはみんなにとっても分かち合いたい価値になります。私たちはそこから自然に何かを学ぶことができるし、感謝を込めて1票を入れたくなるのです。


デザイニング展は、今年も街の1人1人を伝える場をつくります。デザイナーやショップ、それぞれの当事者意識。
そこから生まれる行為。それをみんなで分かち合うことができるイベントにしたいと思っています。

FIND FUKUOKA ロンドンを活動の拠点としているVahakn MatossianとFabien Cappelloによるプロジェクト。福岡へ滞在しながら、まちを巡り、その課程で手に入れた素材や技術を使って、そのプロセスを展示。また、手に入れた素材をつかったワークショップを開催し、イスや照明などの参加者が制作した作品も同様に展示されました。会場ではトークイベントも開催し、ふたりのこれまでの作品や、今何をデザインしようとしているのかについてプレゼンテーションを行いました。


groundwork 福岡と東京を拠点に活動するデザイナー、二俣公一氏のデザインスタジオ/CASE-REALの空間やプロダクト、建築など多岐にわたるプロジェクトの展示を行いました。「groundwork」と題された展示は、二俣公一氏そしてCASE-REALの思考の痕跡に触れることができる大変貴重なものとなりました。


現在地 劇作家/小説家である岡田利規氏により演劇カンパニーとして1997年に設立された「chelfitsch(チェルフィッチュ)」。2012年春に発表された作品「現在地」までのチェルフィッチュの変遷を、さまざまなデザイナー/ クリエーターたちとつくってきた公演ポスターやチラシなどのビジュアルで追う初の試みとなる展示を行いました。


Screening Room あたらしい日用品timeless,self-evident』の著書、小林和人が吉祥寺で展開する「Roundabout」と「OUTBOUND」という二つの空間の空気感、そして物選びの視点を、実際にセレクトされた製品、写真や映像の投影を通して表現した 複合的な展示が展開されました。


SHOP by method 2011年東京で開催された、山田遊氏率いるmethodの新たなプロジェクト、(SHOP)。それは起業以来、methodが終始一貫、密接に関わり続けてきた「店」という存在を、今ここで改めて問い直す試みであり、今回福岡では (SHOP)初となる、巡回での開催となりました。


自走する社会のつくり方|都市 / 建築 / 芸術 / 教育 2011年5月11日に野田順康氏 ( 国連ハビタット福岡本部長 )、藤村龍至氏、坂口恭平氏をゲストにおこなわれた、「PEOPLE'S PROCESS」から一年、続編となるレクチャーイベントを開催。藤村・坂口両氏に加え鹿児島の障害者支援センター「しょうぶ学園」施設長 / 福森伸氏を迎え「自走する社会のつくり方」について考えるイベントとなりました。


PASTA ARCHITECTURE YCAM(山口情報芸術センター)によるワークショップを開催。パスタと接着剤のみを使用して、与えられたキーワードを現す構造をつくり、それを順番に他の人の構造にも繰り返していくことで、全てが異なる、同じ物がふたつと無い「パスタ建築」ができあがりました。


ほんじつのおんがく ワークショップ 音楽家、宮内優里氏がライフワークとしているプロジェクト「ほんじつのおんがく」。その制作行程を実際に体験するワークショップを開催しました。実際に制作された楽曲はその場でアップロードし、来場者限定のプレゼントとなりました。また、場所を移して福岡のベーカリーレストランpapparayrayにて宮内優里氏の特別ライブを開催しました。


「新世界」巡回展 in 福岡 写真家として幅広く活躍する傍ら、出産・大地震という未曾有の経験し、大きく変容した世界を写し撮った写真集「新世界」を発表した中川正子さんを迎え、東京で大きな反響を呼び起こした同写真展の巡回展をalbusにて開催しました。写真集に使用した、約30点のオリジナルプリントで初の展示となりました。また、トークイベントも同時開催されました。


DESIGNING? Reception Party paperboy&co.の設立者であり、起業家の家入一真氏を迎えてのトークイベントをオープニングイベントとして行ないました。「Continue to challenge」、挑戦し続ける事をテーマとして、paperboy&co. を作るきっかけになった出会いや革新的なアイデアの生みだし方など、その内容は多岐にわたるものとなりました。


ぼくらの教科書〜デザインから学ぶこと〜 「ぼくらの教科書 〜デザインから学ぶこと〜」と題した本企画では、デザイニング展に関わって頂いた方々が選書した、自分の姿勢やあり方をつくってくれた本、「教科書」を展示。また、様々なプロジェクトに携わっておられる「働き方研究家」、西村佳哲氏をお招きし、著書『なんのための仕事?』を題材としたトークイベントを開催しました。


「残すこと・伝えること ~活版と電子書籍~」トークイベント 紙にまつわるプロダクトをコンセプトにした「パピエラボ」の江藤公昭氏と電子書籍の作成と販売を行うサイト「パブー」の吉田健吾氏を迎えて、「文字の残し方・伝え方」をテーマに、トークセッションを行いました。今の時代だからこそ、文字をおこし、物語を作る意味、「残す手段・伝える手段」など、様々なテーマでのトークが展開されました。


ZINE MEETING@DESIGNING? アートスペース FUCA にて、ZINEを考える・ZINEに出会うをコンセプトにした企画「ZINE MEETING」を開催。ZINEを制作、展示販売する福岡拠点のZINEレーベル『10zine』、[THE TOKYO ART BOOK FAIR] の『ZINE’SMATE』によるZINEの展示販売を行いました。またUTRECHT江口宏志氏を招き、ZINEにまつわるトークイベントも開催されました。


あたらしい日用品 ~timeless,self-evident出版記念トークイベント in 福岡 吉祥寺の生活雑貨店「ラウンダバウト / アウトバウンド」店主、小林和人氏が厳選する実用的で美しい日用品を収めた初の著書「あたらしい日用品 〜timeless,self-evident」その出版記念トークイベントを開催。福岡でこの著書を扱う長浜の店舗「Directors」店主であり、「FUJITO」デザイナーである藤戸剛氏との特別なトークが展開されました。


ぼくらのまち案内 『ぼくの鹿児島案内』の著者、岡本仁氏によるトークイベントを開催。デザイニング展の会場を巡りつつ、出会った福岡のまちについての写真のスライドショーや、まちの歩き方、楽しみ方、そして、わたしたちのすぐそばにある魅力や豊かさについて考えるイベントとなりました。また来場者には写真を掲載した冊子がその場で配付されました。


インフォメーションデスク IMSには期間中、デザイニングで開催されるイベントを知るための案内所を設置。期間中開催される、50を超えるイベントの開催内容やフライヤーなどを自由に手に取ることができるようにしました。


ペーパークラフト デザイニング展2012のために発行された公式MAP内に、IMSそして西日本鉄道株式会社の2社との特別広告として、それぞれのペーパークラフトを製作。まちの案内所には、訪れる人たちによって組み立てられ、色を塗られたペーパークラフトの完成品が並びました。


デザインリレー 市内に点在する、30を超える各デザイニング展参加会場では、エキシビションやイベン卜、ワークショップなど各々の会場で特別な催しが開催され、デザイニング展を街を巻き込んだイベントとして再認識することとなりました。


PARTNERS 2010

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